2010年 03月 19日
暖かくなってきました |
三寒四温、それでも日一日と暖かくなってきました。この週末はお彼岸です。あと一月もしないうちにお花見の季節がやってきてしまいます。朝家を出る時ちょっと肌寒いので手にしたコートも一日中持ち歩くばかりで荷物になっています。
建築祭はご苦労様でした。松本市美術館との共同開催も2年目ということで、手探り状態の昨年とは大分印象が違うイベントになったと思います。会場が立派でツールが完備されているせいか、イベント自体に手作り感がやや薄れてきたように感じるのは欲張りすぎというものでしょうか。来年が楽しみです。
今度の総会を経て新体制が発足するのですが、少し先走って、JIA長野県クラブの新年度に向けての活動方針を記します。
設計業務環境の改善と建築家の職能確立、JIA活動の社会的認知度向上、会員の資質向上、対外的情報発信といったテーマにより地域社会との連携を深めることでJIAの活動基盤を強化するという活動方針は2010年度へそのまま引き継ぎます。
2010年度の活動方針は以下の5項目に集約されます。
1.UIA東京大会に向けての協力体制・参加登録促進・雰囲気の盛り上げ
2.地域と連携するJIA活動の「外向き度」強化による社会認知度の向上
3.会員の資質向上と業務環境の改善を通じて職能の確立を目指す
4.クラブ事業内容の再検証と賛助会員を含む会員間の交流促進
5.地域会相互並びに支部・本部との積極的交流をはかる
JIA長野県クラブにおいては、JIAを含む建築設計界全体が飲み込まれたと言える変革期を迎えて実に多くの重大な問題に取り組まざるを得ないという状況を正確に把握したうえで、私達を取り巻く地域環境の向上に向けた日常の取り組みを一歩一歩進めていきたいと考えています。
UIA東京大会に目を向けてみましょう。
2011UIA東京大会のプログラムが発表されました。Webに公開されていますのでアクセスしてダウンロードしましょう。JIAのホームページからもリンクしています。アル・ゴアさん(或いはビル・ゲイツさん)の話が直接聞けるかもしれません。基調講演の講師の顔ぶれ、テーマセッションやワークプログラムの多彩さに、驚きとともに大きな期待を寄せることができそうです。
こんな盛り沢山のイベントを東京で体験できるのがUIA東京大会です。その第一歩が大会参加登録です。参加登録料5万円のところ事前登録では4万円です。
個々のプログラムやイベント、ツァーへの参加申し込みは来年年明け早々から開始されると聞いていますので、遅くとも今年の内に個人個人の大会参加登録を完了しておかないと、人気プログラムへの参加申し込みに間に合わなくなる恐れがあります。会員の皆さんには是非早めの大会参加登録をお勧め致します。賛助会員の皆さんも大歓迎です。
長野県クラブではこの大会のツァープログラムとして「山岳都市の民家と街並み探訪」のタイトルで松本を含む中信地域のツァーを企画提供する予定です。温泉で一泊しながらの海外の建築家との交流も楽しみにしていて下さい。
本部・支部ではUIA大会にどう取り組もうとしているのでしょうか。
支部企画の連続シンポジウム「2011年の建築家を考える」の第2回目が企画されています。基本テーマは「日本の建築生産システムにおける建築家職能」ですが、第2回目のサブテーマとして「建築家は市民の期待に応えているのか」が取り上げられる予定です。建築家の仕事について市民社会が何を期待し何を求めているのか、それに応えられているのかを議論する場が用意されることになります。こういった論議を積み重ねて本大会での「2050年の建築家を考える」シンポジウムへと繋いでいきます。期待しましょう。
3月12日に開かれた建築五会(学会、士会、事協、JIA、BCS)共催シンポジウムでは「新たな建築・まちづくりに関わる制度と仕組みはどうあるべきか」について各会の会長(BCSは設計部会長)が出席しての問題提起と質疑応答が行われました。今回は主として建築基本法に焦点が当てられていましたが、各会の取り組もうとする姿勢の違いがかなり明確に現れていたのが印象的でした。建築学会のホームページ内のデジタルライブラリーでシンポジウム収録映像が公開されています。誰でも見られます。全部見るには3時間近くかかるので、週末にでもじっくり見て(聞いて)下さい。こちらも連続して行うとのことです。ようやく生まれてきた協同の機運を消し去らないように、団体間での胸襟を開いた話し合いが今後も持続されることを念願しています。
前回にも触れましたが、こういった動きにUIA東京大会の存在は無縁ではないと感じています。不思議な巡り合わせといえるかもしれませんが、自分たち設計を生業とするものにとって、職能の確立や業務環境改善を目指す上で、全く漠然としていたものが何らかの形を帯びて具体的な議論を巻き起こすことに繋がる大きな流れのようなものが動き出そうとしていると、強く感じられます。
長野県クラブ会員の皆さん、この機会に、大会への参加意義を改めて考えてみませんか。確かに、長野県に住んで大会に参加しようとすれば、参加登録費に加えて、往復の交通費も宿泊費もかかります。時間も費やさねばなりません。しかしそれを上回る何かが必ず得られると、私は確信しています。
此処で再びお金の話になりますが、参加登録とは別にJIAとして大会費用をサポートすることが求められています。関東甲信越支部ではそのノルマを達成するために、今年と来年の2カ年で会員一人当たり年間8千円を会費納入時に上乗せする形で負担してもらえないかとのお願いを提案しようとしています。
この件は支部準備委員会や役員会で1年以上にわたって話し合われており、寄付を募るべきとの方針に傾きかけたこともありましたが、最終的に全員に平等に負担をお願いすることが望ましいという趣旨で会員集会に諮り、地域会に一旦持ち帰ったうえで、最終的に支部総会で審議して頂くことになると思います。
長野県クラブとしても4月の幹事会で地域会としての意見集約を図りたいと考えていますので、会員皆さんのご意見をお寄せ頂きたいと思います。また、県クラブの総会の後でこの問題を含むUIA大会への取り組みについての会員集会を予定しようと考えていますので、是非皆さんのご参加を頂いて、活発な意見交換を行って頂きたいと思います。
此処しばらくは新年度に向けての準備作業に翻弄されています。おかげさまで健全な状態での決算を迎えることができそうです。JIA全体で会計の統合化を進めるために本部への地域会決算報告時期がどんどん早められたのに伴い、長野県クラブでも通常総会の開催時期を早めることになりました。今年は連休前の4月24日(土)に開催します。今からスケジュールに組み入れて頂き、多くの皆さんの参加を期待致します。
次号では、来年度の大きな課題である新法人形態の選択について触れようと思います。JIA本部ホームページ右側中段の「法人形態・JIAの目指すもの」をクリックすると、委員会から理事会への答申案とともに内閣府の審査担当官へのヒアリング結果が議事録と質疑応答書として掲載されています。目を通していただければ、JIAが公益法人化を目指そうとする場合のクリアすべき点が見えてくると思います。
建築祭はご苦労様でした。松本市美術館との共同開催も2年目ということで、手探り状態の昨年とは大分印象が違うイベントになったと思います。会場が立派でツールが完備されているせいか、イベント自体に手作り感がやや薄れてきたように感じるのは欲張りすぎというものでしょうか。来年が楽しみです。
今度の総会を経て新体制が発足するのですが、少し先走って、JIA長野県クラブの新年度に向けての活動方針を記します。
設計業務環境の改善と建築家の職能確立、JIA活動の社会的認知度向上、会員の資質向上、対外的情報発信といったテーマにより地域社会との連携を深めることでJIAの活動基盤を強化するという活動方針は2010年度へそのまま引き継ぎます。
2010年度の活動方針は以下の5項目に集約されます。
1.UIA東京大会に向けての協力体制・参加登録促進・雰囲気の盛り上げ
2.地域と連携するJIA活動の「外向き度」強化による社会認知度の向上
3.会員の資質向上と業務環境の改善を通じて職能の確立を目指す
4.クラブ事業内容の再検証と賛助会員を含む会員間の交流促進
5.地域会相互並びに支部・本部との積極的交流をはかる
JIA長野県クラブにおいては、JIAを含む建築設計界全体が飲み込まれたと言える変革期を迎えて実に多くの重大な問題に取り組まざるを得ないという状況を正確に把握したうえで、私達を取り巻く地域環境の向上に向けた日常の取り組みを一歩一歩進めていきたいと考えています。
UIA東京大会に目を向けてみましょう。
2011UIA東京大会のプログラムが発表されました。Webに公開されていますのでアクセスしてダウンロードしましょう。JIAのホームページからもリンクしています。アル・ゴアさん(或いはビル・ゲイツさん)の話が直接聞けるかもしれません。基調講演の講師の顔ぶれ、テーマセッションやワークプログラムの多彩さに、驚きとともに大きな期待を寄せることができそうです。
こんな盛り沢山のイベントを東京で体験できるのがUIA東京大会です。その第一歩が大会参加登録です。参加登録料5万円のところ事前登録では4万円です。
個々のプログラムやイベント、ツァーへの参加申し込みは来年年明け早々から開始されると聞いていますので、遅くとも今年の内に個人個人の大会参加登録を完了しておかないと、人気プログラムへの参加申し込みに間に合わなくなる恐れがあります。会員の皆さんには是非早めの大会参加登録をお勧め致します。賛助会員の皆さんも大歓迎です。
長野県クラブではこの大会のツァープログラムとして「山岳都市の民家と街並み探訪」のタイトルで松本を含む中信地域のツァーを企画提供する予定です。温泉で一泊しながらの海外の建築家との交流も楽しみにしていて下さい。
本部・支部ではUIA大会にどう取り組もうとしているのでしょうか。
支部企画の連続シンポジウム「2011年の建築家を考える」の第2回目が企画されています。基本テーマは「日本の建築生産システムにおける建築家職能」ですが、第2回目のサブテーマとして「建築家は市民の期待に応えているのか」が取り上げられる予定です。建築家の仕事について市民社会が何を期待し何を求めているのか、それに応えられているのかを議論する場が用意されることになります。こういった論議を積み重ねて本大会での「2050年の建築家を考える」シンポジウムへと繋いでいきます。期待しましょう。
3月12日に開かれた建築五会(学会、士会、事協、JIA、BCS)共催シンポジウムでは「新たな建築・まちづくりに関わる制度と仕組みはどうあるべきか」について各会の会長(BCSは設計部会長)が出席しての問題提起と質疑応答が行われました。今回は主として建築基本法に焦点が当てられていましたが、各会の取り組もうとする姿勢の違いがかなり明確に現れていたのが印象的でした。建築学会のホームページ内のデジタルライブラリーでシンポジウム収録映像が公開されています。誰でも見られます。全部見るには3時間近くかかるので、週末にでもじっくり見て(聞いて)下さい。こちらも連続して行うとのことです。ようやく生まれてきた協同の機運を消し去らないように、団体間での胸襟を開いた話し合いが今後も持続されることを念願しています。
前回にも触れましたが、こういった動きにUIA東京大会の存在は無縁ではないと感じています。不思議な巡り合わせといえるかもしれませんが、自分たち設計を生業とするものにとって、職能の確立や業務環境改善を目指す上で、全く漠然としていたものが何らかの形を帯びて具体的な議論を巻き起こすことに繋がる大きな流れのようなものが動き出そうとしていると、強く感じられます。
長野県クラブ会員の皆さん、この機会に、大会への参加意義を改めて考えてみませんか。確かに、長野県に住んで大会に参加しようとすれば、参加登録費に加えて、往復の交通費も宿泊費もかかります。時間も費やさねばなりません。しかしそれを上回る何かが必ず得られると、私は確信しています。
此処で再びお金の話になりますが、参加登録とは別にJIAとして大会費用をサポートすることが求められています。関東甲信越支部ではそのノルマを達成するために、今年と来年の2カ年で会員一人当たり年間8千円を会費納入時に上乗せする形で負担してもらえないかとのお願いを提案しようとしています。
この件は支部準備委員会や役員会で1年以上にわたって話し合われており、寄付を募るべきとの方針に傾きかけたこともありましたが、最終的に全員に平等に負担をお願いすることが望ましいという趣旨で会員集会に諮り、地域会に一旦持ち帰ったうえで、最終的に支部総会で審議して頂くことになると思います。
長野県クラブとしても4月の幹事会で地域会としての意見集約を図りたいと考えていますので、会員皆さんのご意見をお寄せ頂きたいと思います。また、県クラブの総会の後でこの問題を含むUIA大会への取り組みについての会員集会を予定しようと考えていますので、是非皆さんのご参加を頂いて、活発な意見交換を行って頂きたいと思います。
此処しばらくは新年度に向けての準備作業に翻弄されています。おかげさまで健全な状態での決算を迎えることができそうです。JIA全体で会計の統合化を進めるために本部への地域会決算報告時期がどんどん早められたのに伴い、長野県クラブでも通常総会の開催時期を早めることになりました。今年は連休前の4月24日(土)に開催します。今からスケジュールに組み入れて頂き、多くの皆さんの参加を期待致します。
次号では、来年度の大きな課題である新法人形態の選択について触れようと思います。JIA本部ホームページ右側中段の「法人形態・JIAの目指すもの」をクリックすると、委員会から理事会への答申案とともに内閣府の審査担当官へのヒアリング結果が議事録と質疑応答書として掲載されています。目を通していただければ、JIAが公益法人化を目指そうとする場合のクリアすべき点が見えてくると思います。
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by jia-nagano-kaityo
| 2010-03-19 00:39